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あなたの耳垢は乾燥していますか?

それとも湿っぽいですか?

耳垢が湿っぽい場合はもしかすると病気のサインかもしれません。

そこでここでは水っぽい耳垢の病気と、耳掃除の方法について紹介していきたいと思います。

目次

  1. 耳垢が湿っている原因!耳掃除の方法とは?
  2. 水っぽい耳垢の耳掃除の仕方
  3. 水っぽいのは滲出性中耳炎かも!?
  4. 滲出性中耳炎の治療法
  5. まとめ
耳垢が湿っている原因!耳掃除の方法とは?

耳垢がいつも水っぽいといっても、度合は様々です。

ちょっと湿っているな~という人もいれば、べたべた水っぽい耳垢の人もいますし、耳から流れ出てしまうほど水っぽい低粘土の人もいます。

では、なぜ耳垢が水っぽいのでしょうか?

その1:耳垢が水っぽい原因とは?

耳垢が水っぽいのは、耳の中にアポクリン線が比較的多い人が水っぽくなる傾向にあります。(※アポクリン線とは、汗が出る汗腺の種類)

また、アポクリン線の活動状態によっても、耳垢が水っぽくなります。

その2:アポクリン線の量は遺伝によって決まる?

アポクリン線の量は個人差があります。

その量は遺伝によって決まります。

日本人の場合ですと、おおよそですが100人に16人が耳垢が水っぽいそうです。

これでは、日本人の耳が水っぽいのは遺伝も原因しているようですね。

その3:年齢によって汗の量が変わる

年齢によってアポクリン線の活動状態は変化します。

ですので、活動的な時は耳垢が湿りますし、活動が低下状態にあるときは、耳垢は乾燥します。

つまり、同じ人でも耳垢が水っぽい時期があれば乾いている時期もあるのです。

アポクリン線の活動は第二次性徴を境に変化するので、成長期には活動性が高いため耳垢が湿りやすいし、成長期を過ぎると汗の分泌量は低下するため、耳垢が乾く人が多くなる傾向になるようです。

今のところ、耳が水っぽいのに対して大きな問題は見られませんね。

でも、原因によっては大変なことになるのでこの先で紹介します。

水っぽい耳垢の耳掃除の仕方

耳垢が水っぽい場合は、耳かきではなく綿棒を使って掃除する方がキレイに取れることが多いです。

ですが、耳垢の粘性にもよるので、状態に合わせて耳かきである程度書き出してから綿棒で仕上げを行うなど工夫するようにしましょう。

綿棒

綿棒は、大きさや形が異なるので、自分の耳にあったものを選びましょう。

耳掃除の頻度

耳垢には役割があります。

耳垢は酸性なので殺菌作用があり、また、脂肪分も含まれているので耳の中を保護するという役割があります。

耳掃除は、1か月に一度、1週間に一度、毎日など人によりますが、本来は自然と外に出る物なので、頻回にしなくても良いです。

頻回に耳掃除をしていると、耳の中が傷つく可能性が高くなり、外耳炎になりますので、注意しましょう。

耳の構造と耳あかについて

入り口から3分の1の所に耳あかの元となる油を分泌する耳垢腺(じこうせん)があります。

日本人の6割はこの腺が少ないのでカサカサした耳あか、4割がベトベトタイプです。

正しい耳掃除の仕方

自分で自分の耳掃除をする時は、綿棒を使うのがいいでしょう。

耳かきで耳あかを奥へ押し込んでしまうことも多く、決して奥まで掃除しようと無理をしてはいけません。

人の耳を掃除する時は、ぎゅっと耳を後ろに引っ張ってから上に移動させると、耳の穴が真っすぐになって奥まで見やすくなります。

ただ、「あれもこれもとろう」は禁物です。

十分よく見える範囲だけにとどめ、嫌がったり、多量になって耳掃除が難しい場合は、耳鼻咽喉科にご相談ください。

また、小さい子どもの場合は、必ず大人が耳かきをしてあげてください。

人はなぜ耳かきをするか

単に気持ちがいいからです。

耳の穴には、快感を生じさせる迷走神経が走っており、耳かきで触れれば触れるほど、気持ちがよくなります。

一方で、耳を触ると咳が出るタイプの人も2割ほどいるそうです。

人間の体とは不思議ですね。

水っぽいのは滲出性中耳炎かも!?

この病気は、中耳腔に水が貯まる病気です。

この中耳腔に貯まっている液体の性質は、水のようにさらさらしたものから、みず飴のように粘っこいものまであります。

この中耳炎は5-6歳頃の子供や老人に多いのですが、成人にも時々見られます。

つまり、この病気になると、水っぽいかそれ以上に水が入っている感覚があります。

耳管の働き

この病気の原因は、耳管という中耳腔から鼻の奥に通じている管の働きが悪くなるためです。

耳管はふだん閉じていますが、つばを飲んだり、あくびをするときに開き、外界と中耳の圧を調節したり、中耳の換気を行い、耳の中に新鮮な空気が入るようにして、鼓膜の動きを良くする働きをしています。

このような働きを持つ耳管の機能がうまくいかない時、耳に水がたまり、水っぽくなってしまい滲出性中耳炎がおきてしまいます。

この病気をなおす、水っぽさを取るには、いかに新鮮な空気を取り入れるかにかかってきます。

子供の滲出性中耳炎は気が付かない

滲出性中耳炎の症状は、耳がふさがっているような感じ(耳閉感)と難聴がほとんどで、普通の中耳炎のようなみみだれや耳の痛みがありません。

子供では、このような症状をなにも訴えないことが多く、家族が難聴を疑って耳鼻科を受診し初めて診断されたり、学校検診で偶然見つかることもしばしばあります。

軽い難聴では子供は何も訴えないので注意が必要です。

滲出性中耳炎の原因は?

先ほどお話ししましたが、耳管の働きが悪くなるとこの病気にかかってしまうと考えられています。

原因不明で耳管の働きが悪くなることもあるし、ある程度原因のはっきりしていることもあります。

原因のはっきりしている中には、山からおりた時、飛行機に乗ったあと、風邪をひいたあと、急性中耳炎のあとなどがあげられます。

滲出性中耳炎の治療法

先ず、今の滲出性中耳炎の状態をよくつかまえなければなりません。

そのためには鼓膜をよく観察します、それから聞こえの程度を調べます、また中耳の状態を調べる検査をします。

その1:鼻・のどの治療

滲出性中耳炎は耳の治療だけでは治りません。

中耳炎をおこしやすくしている鼻やのどの病気を治さないことには、再発を繰り返します。

滲出性中耳炎をおこしている子供は慢性副鼻腔炎(ちく膿症)、アレルギ-性鼻炎、咽頭炎、ぜん息、などの病気をもっていたり、カゼをひきやすかったりすることが多くあります。

その2:鼓膜切開

中耳腔に水がたまっているときは鼓膜を切開してだしてやらないといけません。

多くはねばっこく水っぽいので吸引してやらないと排除できません。

これが滲出性中耳炎の治療の原則です。

すなわち、中耳腔にたまっている液体を排除することだけで、聞こえは回復します。

この場合、鼓膜に小さい穴が残りますが、この穴は数日で閉じてしまいます。

そして、二度と貯留液が生じないようにいろいろ工夫がなされるようです。

その3:耳管通気療法・チュービング

鼓膜切開をしても、穴が閉じてすぐにまた貯留液が中耳腔にたまってくる人がいます。

これは中耳腔へ空気が入っていかないためです。

そのため鼓膜切開をした後、耳管を通して空気を送ること(通気療法)が重要になります。

また、鼓膜切開をした穴がしばらくの間閉じないように、小さいチュ-ブを鼓膜にはめます。

このチュ-ブは穴の直径1mmですが、これで十分空気の入れ替えは保たれます。

チュ-ブを入れることにより聞こえが落ちることはないようです。

しかし、チュ-ブを入れている間は、耳に水が入らないように注意しなければなりません。

そのため、もちろんお風呂やプールは十分に注意が必要です。

また、このチュ-ブは数ヶ月経ちますと、自然にはずれてきます。

鼓膜の穴が永久に残る心配はありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

治療で鼓膜切開がありましたが、穴がふさがるため、心配はいらないようです。

気になっているかたは、ぜひ耳鼻科に行ってみてください。