血液型はA,B,O,ABで分けますよね。

でも実は、Rh式という分類方法もあるんです。


目次

  1.     血液型の基礎知識
  2.     血液型の検査方法
  3.     血液型とRh
  4.     Rh血液型の調べ方
  5.     血液型とRh+とRh-の割合
  6.     Rh血液型の輸血時の注意点
  7.     血液型とRhのまとめ

血液型の基礎知識

赤血球にA抗原を持っているとA型、B抗原を持っているとB型、A抗原とB抗原の両方を持っているとAB型です。O型はどちらも持っていません。

遺伝子は両親から二つずつ受け継ぐので、AとBが共存することがあるのですね。

ちなみにAとOが共存した場合はA型、BとOが共存した場合はB型になります。

Oは劣性遺伝なので、二つの遺伝子がともにO型でないと、その人の血液はO型にはなりません。

この血液型は輸血の際に非常に重要であり、抗原をもつ血液を抗原を持たない血液型の人に輸血すると血液が固まってしまい、致命的な結果を引き起こしてしまいます。



血液型の検査方法

ABO式血液型の血液型判定試験は、「オモテ試験」と「ウラ試験」の2つを行います。おもて試験は赤血球の状態、うら試験は血清状態を見る検査です。

しかしごく稀にこの試験でも判定できない血液型が存在し、その血液型は非常に貴重な血液型となります。


オモテ試験とウラ試験

オモテ試験は血球を調べウラ試験は血清を調べます。

両者が一致した場合、正式に血液型が判明します。

ごく稀に両者が一致しない場合もあり、その際は精密に検査をする必要があります。



血液型とRh

1940年、Landsteinerラントシュタイナーと弟子のWienerウィーナーは、人の赤血球にアカゲザル(Rhesus monkey)と共通の血液型抗原があることを発見しました。 

そして、この抗原の有無によって分ける血液型をRh血液型としたのです。


今日、Rh抗原は非常に複雑ですが、一般には C ・ c ・ D ・ E ・ e などの抗原がよく知られています。

Rh陽性やRh陰性という表現は、これらのうちD抗原がある場合をRh陽性、ない場合をRh陰性としています。



Rh血液型の調べ方

受診者の赤血球にD抗体という物質を持っているかどうかをみる検査です。

赤血球の凝集(かたまり)の有無で判定し、凝集があれば(+)、なければ(-)となります。



血液型とRh+とRh-の割合

D抗原をもたないRh陰性の人の割合は人種によって異なります。白人の頻度が15%で、日本人は0.5%と、日本人のほうが相当低いことがわかります。

日本人でRh陰性の人は200人に1人。AB型は10人に1人のため、AB型でRh陰性の人は2,000人に1人です。



Rh血液型の輸血時の注意点

Rh-の人が同じ血液型のRh+の人から輸血を行った場合、抗D抗体ができることがあり、輸血副作用が起こることがあります。

AB型でRhがマイナスだったら大変ですね。



血液型とRhのまとめ

以上、血液型のRhについて紹介しました。

輸血の際には重要なので知っておきましょう。